栄養素ラベルはもちろん、最近ではレストランのメニュー表などでも頻繁にみかけるようになったカロリー表記。このことから現代人がいかに日頃からカロリーを気にしながらの食生活を送っているかが伺えます。しかし、気にするのはカロリーだけでよいのでしょうか?
カロリーを気にする理由としては体重を増やしたくない、または減らしたいというものが大半でしょうから、そのためにカロリーを気にするというアプローチは間違ってはいません。体重の増減、または維持は、普段の生活や運動で消費するカロリーと食べたり飲んだりすることで摂取するカロリーのバランスで決まるからです。要は消費カロリーが摂取カロリーを上回れば体重は減りますし、逆なら体重は増えます。またこの2つのカロリーが互いに等しくなるよう生活すれば体重は増えも減りもしません。これは身体作りにおける基本中の基本かと思います。
ではやはりカロリーをとりあえず気にして生活をすればよいのか?と言われると、そこまで単純な話でもありません。ただ単に体重を管理したいということであれば話は別ですが、きれいな身体、アスリートであるなら闘うための身体をつくるためにはこのカロリーをどの栄養素からどれくらいの割合で摂取するかということまで考えることが必要不可欠だからです。
ここ数年で日本のYoutubeでもフィットネスや食事管理に関するビデオをアップロードする人が劇的に増えてきたましたが、そのなかで”マクロ”という言葉をよく耳にします。そしてこの”マクロ”こそが身体の質を決める鍵となります。マクロとは五大栄養素のうち、タンパク質、脂質、炭水化物の3つを指し、この3つが身体を動かすためのエネルギー、カロリーの収入源となります。ちなみにそれぞれの栄養素から摂取できるカロリーは:
タンパク質 1g = 4キロカロリー
炭水化物 1g = 4キロカロリー
脂質 1g = 9キロカロリー
となります。炭水化物、脂質は主にエネルギー源となり、タンパク質は筋肉などの身体を構成するための原料となります。ただ、同じエネルギー源である炭水化物と脂質においても、炭水化物は体内で分解されて脳にとっての唯一のエネルギー源となり、脂質は他の2つの栄養素と比べて倍以上のエネルギーを得られたりなど、それぞれに違いがあります。そのため全く同じカロリーを摂取したとしてもそのカロリーをそれぞれの栄養素をどういった割合で摂取するのかという違いが身体の質を変えるわけです。そしてこのマクロ摂取の割合をそれぞれの栄養素の英語名の頭文字をとって、PFCバランスといいます。(Protein, Fat, Carbohdrate) 一般的には全体のカロリー摂取において炭水化物が50-60%、タンパク質15-20%、そして脂質25-30%ほどの割合が適正とされていたと思います。私はだいたい炭水化物50%, タンパク質30%, 脂質20%ほどの割合で摂取するように心掛けていますが、だいたいタンパク質多め脂質が低めのマクロになります。(笑)
今もまだ流行っているのかは知りませんが、一時期話題となったケトジェニックダイエット。簡単にいえば炭水化物(糖質)を控えることで脂肪を優先的に燃やそうというコンセプトのダイエットだったと思いますが、長友選手も夕飯の炭水化物を控えているとデレビ番組で言っていましたし、某人気プライベートジムもこの食事法を勧めているみたいですね。自他共に認める健康オタクな長友選手も実践しているということで私も一時期夕飯時の炭水化物摂取を控えてみましたが、私の場合は翌日起床時の疲労感がひどかったため、気持ち少なくする程度に変えています。もしどうしても夕飯時に炭水化物はとりたくないというのであれば、日中の炭水化物の摂取量を増やしたりしてその分を夜減らしてみてもいいかもしれません。しかし、私の経験上では炭水化物を少しでも入れておいたほうが翌日の筋肉のハリなども断然よいですし、いまも少し控えているのはトレーニングが夜間に行われるため、ちゃんとした夕飯をとれるのが夜遅くになるためです。
このケトジェニックダイエットでは炭水化物を食べると太る、炭水化物=悪!みたいな扱いを受けていますが、一般的に太ると言われている炭水化物を多く含む食品には脂質も多く含まれていてそれこそが太る原因だと思います。じゃあ、脂質を徹底的に避けるべきなのかと言うとそうでもありませんが、そろそろ疲れてきたのでこの続きは次回に持ち越したいと思います。(笑)