November 12 Monday 2018

おもしろき人生

”せりなは神さまの存在を信じる?”

アメリカにいた頃にちょくちょく聞かれた質問。キリスト教の保育園に通い、毎日のようにアーメンと唱えていましたが、別に特別信仰心を持っているわけでもなく、決まって私の答えはいつもノーでした。今でも神さまの存在を信じているわけではないけど、ここ数年あたりから人生がまるで見えないなにかによって導かれているような瞬間に気づくようになりました。

以前このブログでバトラーのコーチたちへのお礼の文章を投稿しましたが、そのなかで ”よい環境は成長のためにとても大事であり、私にとっての環境とは周りの人たちの存在だ” というようなことを書きました。いまでのその考えは変わっていないし、先ほど述べた ”見えないなにかに導かれているような瞬間” は決まって誰かとの出会いであったり、誰かが私のためになにかを起こしてくれるようなときでした。日本に戻ってきて4ヶ月、仙台に来てからは2ヶ月ほど経ちましたが、この短期間でもその瞬間を何回も迎えています。

そのなかで一番の出来事は、まず間違いなくマイナビベガルタ仙台レディースに拾ってもらえたことでしょう。現地の人たちより羽を伸ばしていると言われるほどのびのびと生活し、帰国するくらいなら知らない国に飛び込んだほうが楽と思えるくらいには海外での生活に慣れてきたタイミングでの帰国。生まれ育った国ではあれど、日本でプレーするという決断は私のなかではとても大きなことであり、内心かなりビビってました。蓋を開けてみればチームはよい人たちばかりで、海外かぶれなところも逆にいじってくれたりして本当に助かってます。(笑)ここでもまた尊敬できる存在をみつけることができ、溶け込んでいるというよりは受け入れてもらっていると言ったほうが正しいでしょう。それでもまだ適応するのにちょっと頑張らないといけないと感じる部分はありますが、このチームでなかったらそれももっと大変だっただろうなと思います。

また、これはつい最近発覚したことなのですが、実は私が現在住んでいるシェアハウスのオーナーさんはスポーツ社会学に精通する某大学の名誉教授で、少し話をしただけでもいろいろ勉強させてくれるような人でした。この家も仙台入りの前日に見つけて飛び込んだのですが、まさかここでそんな出会いが待っているとは想像もしていませんでした。実はこの出会いがきっかけで、もしかしたら私のアメリカのお母さんが来日することになるのかもしれませんが、それはもし現実となればまた投稿しようと思います。

キャリア的にみてもまだまだな半人前ですが、決断をせまられる時期を迎えるのは周りと同じで、その度にない頭を振り絞っていろいろな可能性に考えを巡らせてきました。人生他力本願と言い切ってしまうくらいに常に周りの人たちに恵まれてきた私にとって、いままでの決断のどれもが簡単なものではありませんでした。それでも最終的に決断してこれたのは、今日の投稿の冒頭で話をした ”瞬間” をみてきたからだと思います。できるだけ未来を想像しようとはするものの、完璧に予想することは不可能であり、それゆえに不安も絶対に残ります。でも私の場合はなんだかんだでいつも ”あ、この道はこれのために通らなければいけなかったのか” というような、まるで誰かがいま必要な成長のための課題を用意してくれていたかのような結果に転がってきたので、考えて考えた後はいつも ”まあなるようになる” と開き直ってこれました。これが神さまなのか、はたまた幼い頃に亡くなった祖父の仕業なのかは知る由もありませんが、ほんと人生っておもしろいなと。

今年もまた決断を迫られる時期にそろそろなりつつありますが、そんないまも ”まあ自分はなんとかなるかな” と危ない考えを抱きつつあります。(苦笑)とはいえ、今シーズンもまだ終わってはいませんし、個人的にはチームにまだなにも返せていないので、まずはここに集中。オフ明けにみんなの顔をみるのが楽しみなくらいには好きなチームだし、ここでもそんな環境に恵まれたことに感謝し、また明日から頑張ろう。

ブログ用

Published on Nov. 12, 2018 by Serina Kashimoto #69