October 14 Wednesday 2015

お別れ

昨日は私にとってもチームにとっても大切な人とお別れをするために、授業を休ませてもらってシカゴへ行ってきました。

昨年までチームに在籍していた選手の保護者であるMr.Mahoneyと私が初めて会ったのは2013年の春学期、私がButlerに編入したときでした。今と比べて英語での会話がまだまだだった私にもわかりやすいように丁寧に話しかけてくれたMr.Mahoney。私の家族がアメリカを訪れた際には、アウェー戦だからとわざわざホテルまで迎えに来て、試合会場まで運転してくださったとても優しい方です。また、彼はとてもマメな人で、試合の日には選手1人1人に、ときにはユーモアに溢れ、ときにはモチベーショナルなテキストを欠かさず送ってくれました。

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このテキストは彼の娘さんでもあり、私のチームメイトでもあった選手の引退試合後に、テキストと一緒に送られてきた写真です。昨日のお葬式では2人の娘さんがスピーチを行い、そのなかでは彼が毎晩遅くまで誰かのために送るためのテキストを考えて、毎朝家族や友人にそのテキストを送っていたこともふれられていました。あまり適切な言葉ではないかもしれませんが、昨日のお葬式は、誰よりも周りの人のことを考えていたMr. Mahoneyを送り出すに相応しい、たくさんの人たちのMr. Mahoneyへの想いが詰まったとても素晴らしいものでした。

娘さんのことが大好きな彼は、なんと18年間彼女の試合を1試合も欠かすなく応援に駆けつけたらしく、Butlerで飛行機での移動でのアウェー戦で彼の姿を見つけたときはびっくりしたのを覚えています。試合会場では娘さんの応援はもちろん、家族が応援に来られない私のためにも大声で名前を叫びながら声援を送ってくれ、試合後には決まって笑顔で抱きしめてくれ、それは試合に勝った喜びをより大きくし、ときには試合に負けた痛みを減らしてくれました。

ちょうどシカゴで試合があるからと、特に関わりが深かった選手たちと一緒にガンで入院していたMr.Mahoneyのお見舞いに行こうと計画していた先週の木曜。私たちチームは試合を終えた直後に、彼が亡くなったことを知らされました。正直そのときは信じることができず、帰りのバスで、ひょっとしたらテキストすれば返事が返ってくるんじゃないかという思いでテキストをしました。当然返事は返ってくることはなく、日曜に迎えたgeorgetownとの試合。試合後に携帯をみると、彼の娘さんからのテキストが届いていました。そこには勝利への祝福の言葉と、私が彼女のお父さんに送った最後のテキストへのお礼が書かれていて、そのときに初めて、もう彼の笑顔をみることができないんだな、と実感がわきました。特に実感が湧いてからは気持ちが沈みがちでしたが、お葬式も終わり、なにより私より辛い思いをしているはずの娘さんたちが堂々とした姿でスピーチをしているのをみて、私も頑張らないといけないという気持ちになりました。娘さんが選手としてではなく、コーチとしてチームに残っていることが決まっていたため、試合も観に行くからねと約束してくれていたMr. Mahoney。その約束が果たされることはもう二度とありませんが、いつでも彼がみているという気持ちで、残りのシーズン一つでも多くの試合ができるよう闘いたいと思います。

Mr. mahoney
Words cannot describe how grateful my family and I are for what you have done for us. Thank you very much for being in my life, though it was not long enough. Rest in peace. I will miss you so much.

Published on Oct. 14, 2015 by Serina Kashimoto #26