June 10 Wednesday 2020

#たちまち一緒にボール蹴らん?で始める私のMYOBD

今年こそはと意気込んでクラウンドファンディングも立ち上げたところに、今回の新型コロナウイルスの影響を受け、なにも始められないまま自粛生活が始まりました。クラウドファンディングの反省も含め、この自粛中はずっと考えていたことがあります。それは、マークやその他のMake Your Own Ball Dayクルーたちと一緒のやってきたオリジナルの活動、そこにどれだけの、私だからこそ伝えられるメッセージを加えられるか。

確かに、私にとってのきっかけは、マークや他のクルーたちの人格やプロジェクトの魅力によるところがありますが、それだけでは直接経験する機会を持たないみなさんにはなかなか共感しづらいことかと思います。今年の始め、この活動を立ち上げた頃の私はとにかく、Make Your Own Ball Dayを日本でやっていきたいというところに矢印が向いていましたが、本当に大切なことはオリジナルの活動に共感した私がなにを伝えていきたいのかということでした。

また、一つ懸念していたこととして、サイトでも掲載していたようにMake Your Own Fieldの旅に同行できる確約がないということ。このような活動を計画はしていますが、現役である以上はチームでのスケジュールもありますので、自由に海外を飛び回るということはできません。リーグが終わるシーズンオフのタイミングでと考えていたところ、今回クラウドファンディングをきっかけに、海外で支援活動などを行っている人たちと繋がりました。その方たちの活動やその背景などを聞きながら、国際支援にしても表面的なことしか考えられていなかったことに気づきました。そのうえで考えた今の私にとっての最善は、少なくとも日本にいる間は目の前の課題や子どもたちに集中し、その活動を軸として基礎を築いたうえで、国際的な支援活動に関しては実際に現地で頑張っておられる方々と繋がり、その活動を支援するという形なのではないかと。

今回のコロナ禍の流れでアフリカへの支援活動の興味の有無を聞かれたことがありました。その際に率直に思ったことは、今回の件では日本もダメージを受けているなかでなぜ目の前の子どもたちではなく、アフリカなのかということでした。その活動の背景には、実際にアフリカで生活されている日本人の方が中心となられているようですので、その活動は活動で否定する気は微塵もありませんが、それを私がと考えたときにはっとしました。

では、これらを受けて私がやるべきこと、伝えていくことはなんなのか。ボールを手作りする体験を通じて日々への感謝の気持ちを思い起こすというところは、今回のコロナの影響でいろいろなことが制限されてきた今だからこそ、伝えていきたいと思います。そして、そこに加えるとすれば前回のブログでの投稿内容がふさわしいかと。(サッカー世界平和宣言#たちまち一緒にサボール蹴らん?) 前回の投稿では、いま世界で広がっている人種差別問題の話題を受けて、異国の地でボールを通して言葉も通じない人たちと対話してきた経験をお話しました。そしてその経験から学んだことは、先入観に捉われることなくまずは目の前の”その人”を実際に自分の目で見ることで関係性を構築していくことでした。

アメリカへ渡ってすぐの頃、練習へ歩いていこうとしていた私はGoogleに促されるまま
、気づかないうちに高速道路を歩いていたことがあります。その際に後ろからクラクションを鳴らして注意してきた白人のおばさんに練習場まで送り届けてもらったのですが、その際の私のこの人は安全基準は”黒人でなはいから”というひどいものでした。(*そもそも知らない人の車に乗ること自体やめましょう。)そんな私に前述のような大切な人生における教訓を授けてくれたのは、やはりサッカーボールでした。最近、これまでの人生を振り返ることが多く、今までの写真を見返したりしていました。そのどれもが人生における美しい瞬間、心を温めてくれるものばかりで、そしてその繋がりのほとんどもサッカーボールが繋いでくれました。

eric flower

senior night
(#11のハナ。前回の投稿で話した会話の相手は彼女。)

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サッカーの普及活動ではない、サッカーはおろかスポーツ自体に興味がないという子どもも含めて活動していきたいと描きながら、結局サッカーという存在の輝きを語らずしてなにも伝えられない私は結局サッカーの魅力に取り憑かれたばかだなと思います。しかし、たとえいまは人種差別というトピックにはあまりぴんとこなくても、日本社会でも様々な面における多様化も進いでいきます。そのなかでやはり先入観を持たず、まず相手を一人の人間として尊重することから始めるということは世界共通で大切なことであると思うから、やっぱ”たちまち一緒にボール蹴らん?”ってのが一番なんだな。(笑)

Published on Jun. 10, 2020 by Serina Kashimoto #89